2012年08月14日

講釈について

講釈というのは基本的には講釈師が口から喋るものだ。


講釈師は十中八九、前に釈台という名前のテーブルを置いていて、
前に釈台が置いてあれば、十中八九、講釈師が釈台を叩くところをあなたは目撃できる。
(高確率ではあるが油断してはいけない)


また、講釈師が釈台を叩くと「パン!」という音がする。

講釈師はこの「パン!」の音を自在に操ることができるらしく、
私は「パン!パン」や「パパンパン!」という音を聞いたこともある。


講釈を聴く際には、「パン!」や「パン!パン!」を
「うん。」や「うんうん。」とあいづちに変換しないように心掛けたい。

例えば、

三千一組、二千一組、あるいは千人八百人。<パン!>
五百三百ここかしこ。<パン!パン!>
八方四面にたむろをなして、<パン!>
その勢凡そ三四万。<パン!パン!パパンパン!>

と、講釈師がせっかくカッコいい講釈を口から喋っても、
あなたが「パン!」をあいづちだと思ってしまうと、

「三千一組、二千一組、あるいは千人八百人」
「うん。」
「五百三百ここかしこ」
「うんうん。」
「八方四面にたむろをなして」
「うん。」
「その勢凡そ三四万」
「うんうんうんうんうん。」


と、途端に親身な話になるからだ。
気をつけよう。

posted by kisshou at 07:52| Comment(0) | Z | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月02日

[Z]いま抱えている課題

先日、ローソンで買い物をしていた時のこと。
ゆうパックという宅配サービスを利用するためにカウンターで伝票記入されていたおばあさんに不意に話しかけられた。

「どういう形の箱で送ったら一番お得なの?」

ゆうパックの運送料金は「重さ」でなく「体積」で決まる。縦・横・高さの和が60cm以内なら"60サイズ"、80cm以内なら"80サイズ"というように、三辺の長さの和で料金が変わってくる。(もちろん目的地までの距離が遠ければ遠いほど高くなる)

不意に話しかけられたのでいささか驚いたものの直感で

「立方体に近い形の方がたくさん入りますよ」

と答えると、おばあさんは

「ありがとう」

と言って、荷物を送り店を出て行かれた。

おばあさんを見送った後、直感で答えてしまったけど正解なのか不安になったので頭で検算してみた。例えば60サイズの場合、縦・横・高さがそれぞれ20cmの立方体の場合、体積は20×20×20で8000立方センチメートルになるが、縦・横・高さがそれぞれ10cm・20cm・30cmの直方体の場合、体積は10×20×30で6000立方センチメートルになり、やっぱり立方体の方がたくさん入るという結果になった。

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それで万事オッケーと割り切れたら幾分ラクなのだけど、疑問に思ったことはキッチリ理解しないと気がすまない性質なので「本当にそうなるか証明しないといけないな」と妙な使命感にかられ、そこから大学を一年で中退した落語家の前座が、久々に数学と向き合う羽目になった。

とりあえず60サイズの場合について考えることにして、おばあさんの一言から始まった上記の文章問題を数式に起こす作業から始めた。

縦・横・高さをそれぞれa,b,cと置くと(単位はcm)、まず「a>0,b>0,C>0」という条件と(a,b,cは長さなので正の数である)、60サイズの定義より「a+b+c=60」という条件を定めることができた。(厳密にはa+b+c≦60だけど)
以上の条件下で、いま知りたいのは「a×b×c」の最大値とその時のa,b,cの値だと整理できたので、まずはシンプルに解いてみることにした。

解き始めて驚いたのは長らく使っていなかった数学の知識を以外と忘れていなかったことで、とりあえず力技で解くべく「a+b+c=60」より「a=60-(b+c)」という式を作って「a×b×c」に代入してみた。
するとb,cという二つの変数を含んだ方程式を得ることができ、その方程式をそれぞれbについての方程式f(b),cについての方程式f(c)と考えて解くと(数Uくらいのレベル?微分を使わずとも平方完成だけでグラフを書けた)a=b=cの時、abcが最大値になる事が証明できた。

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それで万事オッケーと割り切れればまだラクなのだけど、経験則として「もっとスマートな解法が存在する」臭がめちゃくちゃしたので、それを見つけないといけないという妙な使命感にかられ、引き続き数学と向き合う羽目になったのです。(この時点で2日目に突入しています)

一応大学受験を経験した身として、「最大値を問われ、かつ変数が正の数の場合」相加相乗平均の関係式を使うと簡単に解ける場合があるという知識はあり、(a>0,b>0の時、(a+b)÷2≧√a×√b a=bのとき等号成立)、どう考えてもこの問題は相加相乗平均の関係式を使ったら一発で解けそうなので色々考えたのですが、教科書では2次の場合しか習ってないのに今は3次なのでそのまま当てはめても巧く解けないと気づき壁にぶち当たりました。

直感として相加相乗平均の関係式は2次だけでなく3次・4次…n次の場合でも成り立つ気はするのですが、キッチリしたい人間としてはそれを証明しないといけないという妙な使命感にかられ、また頭を悩ますことになりました。(この時点で3日目に突入しています)

取り急ぎ、ゆうパック問題を解くために必要な3次の場合を証明することにしました。(つまり(a+b+c)÷3≧abcの3乗根 a=b=cのとき等号成立 が成り立つことを証明する)
これも力技で解き進め、「左辺−右辺」をごちゃごちゃ変形して最終的に0より大きくなると一目で分かる状態までもっていこうというプランで挑んだのですが、思いのほか苦労しました。(この時点で2日経過して5日目に突入しています)
で、ある時パッと閃いて(見落としていただけで単純な因数分解をやれば直ぐに答えに辿り着けたのですが)見事に相加相乗平均の関係式が3次の場合も成り立つことを証明できて、すなわちゆうパック問題を瞬間的に解ける武器を手に入れることができました。

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それで万事オッケーと割り切れればラクなのですが、ここまできたらn次の時に相加相乗平均の関係式が成り立つことを示さないといけないという妙な使命感にかられ、またまた数学と向き合う羽目になり、結果、未だに証明できないまま、今に至ります。(今日で7日目に突入です)

単純に数学的帰納法を使えば解けるだろうと思っていたのですが、なかなかうまくいかず、今は一歩ずつ地道に進む手法で何かヒントが見出せないか粘っているところです。(3次の場合は証明でき、4次の場合は2次に変形すれば簡単に証明でき、同様に8次の場合も4次に変形したら簡単に証明でき、という風に少しずつ拡張して行っているのですが、未だにn次までは拡張できていません)

で、少し驚いたのは、何かヒントは無いかと本屋でチャート式などを調べていたら、滋賀県立医大の過去入試問題でズバリ「3次の相加相乗平均の関係式が成り立つことを示せ」という問題が出ていた事です。

「数学なんか勉強してもどうせ役に立たない」とよく言われますし僕もそう思っていましたが、そんな事なく、数学は「おばあさんの質問に答えるための道具」として役に立つのだと思い至りました。

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そんなわけで最近の僕は、相加相乗平均の関係式をn次まで拡張することと、狸の札を覚えることとに躍起になっています

吉笑

posted by kisshou at 02:52| Comment(4) | Z | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月05日

[Z]私が農作物を作らない理由

私は嘘をつくのが苦手でございます。
嘘をついた際に十中八九(つまり80〜90%)先方から「それは嘘に違いない」と言われますし、逆に申し上げると十中二一(つまり20〜10%)「それは嘘でないに違いない」と言われます。
嘘を見抜かれる原因の第一位は『目の泳ぎ』だと「笑っていいとも!」というテレビ番組のテレフォンショッキングというコーナーで袴田吉彦さんという男性が目を泳がせながらおっしゃっていました。
袴田吉彦さん(男性)は放送内で嘘を見抜かれる原因を第十位まで発表されており、私は「想像していたよりたくさん言うのだな」と感じたことは覚えているにも関わらず、肝心のその内容を全て失念してしまいましたが、そんな私が私は好きです。
以後、私は「笑っていいとも!」がDVDで発売されるのを待っていますが、ついぞ発売された事は無きにしもあらずでなく、無い。

放送を見てすぐに私は『目の泳ぎ』に注意しながら嘘をつきましたが、先方に「それは嘘である」と宣告されてしまい泣きに泣きました。
あまりに私が泣きに泣きに泣くものですから見かねた先方(弟)が、「私も『笑っていいとも!』を見たので、あなたが意識して目を溺れさせている様子に気づき嘘だと理解できました」と手の内を明かしてくれましたし、その弟が4月から大学院生になるので頑張って欲しいです。

私はドラゴンボールのセル編で最後悟空さんと悟飯さんがずっとスーパーサイヤ人でいる、という事に天啓を受け、「嘘をつく際に目を溺れさす」のでなく「嘘をつかない際に目を泳がす」ことにしたのです。
このコペルニクス的転回が私のブレイクスルーとなり、以後私は嘘をついた際に「それは嘘に違いない」と言われる事は減りましたが、その代わりに嘘をついていない際に「それは嘘に違いない」と言われる事が増えました。
この話は農作物を食べてしまう小動物を駆除した結果、その小動物が食べていた害虫が爆発的に増えてしまい、結局農作物がダメになったという話とミリ単位の誤差もなく完全に一致します。

つまり嘘をつかないのが一番の予防であり、農作物を作らないのが一番の予防なのであります。

(この文章は赤川次郎さんの『三毛猫ホームズシリーズ』と同じく嘘の文章です)


posted by kisshou at 15:08| Comment(0) | Z | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする