2016年12月20日

『立川流が好きっ!!』


立川流孫弟子の会『立川流が好きっ!!』の前日。
おかげさまでチケットも9割は売れて、明日の会をただただ楽しみにしている。
ご購入頂いた皆様、ありがとうございます。
十年後振り返った時に、
「もしかしたらこの辺りがターニングポイントだったよなぁ」
と皆で思える可能性があるイベントだと思います。
その場に立ち会って頂けることが本当にありがたいです。

とは言え、事前に完売まで持っていけなかった現状をヤバいと思っている自分がいる。
ドーピングに近い、出演者と会の名前を用意して、
それでも232席を完売できなかった自分たちに、
僕が思っている未来なんてこない気がする。


チケットの準備が遅かった。チラシの準備もそう。
そこの段取りの悪さは制作を担当している僕の責任だろう。
「だから早く用意しないとダメだと言ったのに。」
一方で、自分は手売り券を57枚売った。
×6で優に300席は埋まるはず。
「何でみんなもっと本気で売ってくれないのだろう。」


談吉兄さんが書かれたように、
我々は基本的に群れない。いや、群れることができない。
寄席や、かつての家元のような絶対的な価値基準がない今、
とにかくそれぞれの師匠がそれぞれの全てで、
考えていることや望んでいる未来もバラバラすぎるから。

そんな自分たちが集まって、何かをやろうとすれば
それぞれの思惑がぶつかることも簡単に想像できて、
結果、誰か任せのお見合い状態が続いてきた。


今回、ひとまず自分が動くことでそんな硬直状態を解くことにした。
もともとイタいタイプの人間だから、
空気を読まずに動くのは得意な方だ。

想定していた通り、外野から色々な声が聞こえてくることもあった。
誰か任せで、決して自分から動こうとしないくせに、
誰かが動こうとすることには驚くほど敏感で、
取り残されるのが怖いのか、火の粉が自分たちに降ってくるのが怖いのか、
ただガヤを入れたいだけなのか知らないけど。

印象的だったのはチラシを見ながら
「俺の方がお前らよりも立川流が好きだけどな」と呟いたあなただ。
どうせ、こんなブログ呼んでないだろうけど。

だったらお前が動けよ。何かやりたいなら、何か変えたいなら。
そうじゃなかったら、黙っとけよ。
もしくはいつまでもそうやって外野からブツブツ言ってろよ。


もちろん自分は完璧じゃないし、それは皆も分かっている。
そもそもこんな事を書く時点で、
一般的に落語家として求められているバランス感覚は明らかに欠如しているし、
それに対してあまり罪悪感もない。だからイタい。

計画をたてるくせに実現できないことが多い。
それは弱点。

今回、色々動いてみて、自分の得意なことと苦手なことが改めて分かった。
そして、苦手なことを誰かが補ってくれることも分かった。
特に寸志さんはオールラウンダーで、
僕が取りこぼしていく事務作業を片っ端からさらってくれるだけじゃなくて、
僕と同じ種類の情熱を持ち合わせている。イタさと言ってもいい。
バランス感覚があるからあんまり表に出さないけど、
今のところ一番本音をさらけ出し合ったのが寸志さんだ。

この会でのこはる姉さんはある種のマスコットというか象徴だと僕は考えている。
考え方や価値観が僕とは全然違うから、
問題意識は同じなのに、浮かぶ解決策が全然違って分かり合えなくてヤキモキするけど、
そのおかげで自分は自分の進みたい道がくっきり見えたりもしている。
「こはるちゃんが出るなら行こうかしら」と何人の方に言われたか。

志ら乃師匠はそもそも真打という立場なのに
この企画に乗っかってくださっていること事態が奇跡だ。
そして、一番キャリアが上なのに、未だに一番アグレッシブだというのが凄い。
こないだも「『5年後に武道館でやります!』と宣言する企画はどう?」と提案された。
それはすぐさま却下させてもらったけど、
真顔でそんな途方もないことを真剣に考えている姿勢に
いつも勇気をもらっている。

談吉兄さんと志の太郎兄さんは僕に優しい。
6人の中でも、年齢も近いし仲も良いから、友達感覚で付き合っている。
二人に共通しているのはこの数ヶ月間何度も
「俺にやれることがあったら何でも言ってね」と言ってくれたこと。
その都度、ありがたく思う反面、
「こっちから指示しなくても自分で考えて動いてくれよ」と思ったりもしたけど、
それは無いものねだりなんだろう。誰にも得意なことと苦手なことがある。
談吉兄さんの書く文章が好きだから、
「ブログ書いてくださいよ」と言ったら素敵な文章を書いてくれた。
志の太郎兄さんの得意な部分はまだ見せてもらっていない気がするから、
今後の切り札として期待している。


さてさて。
動き出すのが得意だから、ひとまず好き勝手に動くつもりです。
決まっていることとして、
来年は毎月17日に広小路亭で『マゴデシ寄席』を開催します。
開場前の時間を使って、立川流の全前座さんを対象に太鼓の稽古をやる予定です。
『立川流が好きっ!!』も継続するつもりだし、
トークライブも1回はやろう。
それらの情報をまとめたWEBサイトも作っているところです。
自分がやれることは全力でやって、取りこぼしは仲間に拾ってもらいます。

そして何はなくとも明日は『立川流が好きっ!!』の1回目。
まだチケット少しだけあるから、ぜひぜひご予約を。

ご予約はこちら

『立川流が好きっ!!』とお客様も演者も一丸となって噛み締める、そんな夜になるでしょう。
posted by kisshou at 20:19| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
吉笑さん

立川流が好き!すばらしい会でした。

荻上チキさんのラジオ番組でこれから頭角を現す若手落語家として紹介されて、以来、いつか吉笑さんの落語を聞かねばと思い、恋い焦がれて初めて聞けたのが昨年の阿佐ヶ谷の月例会をちょっと大き目のホールでやった会(立川しらく師匠がゲスト出演されていました)、そして、吉祥寺のホールでやった談笑一門の会、そして、そこでもらった織り込みのチラシの「立川流が好きっ!!」のコピーに惹かれて、そして、出演者のラインアップ(各師匠から一人ずつの弟子)も良いChoiceでした。この会が、5年後の数十回記念公演を武道館二日通しくらいでできますように、念じてやみません。

会場で購入した現在落語論、噛みしめながら読んでいます。来年も東京に居ることがあれば、ぜひ、吉笑さんに会いに行きたいと思います。来年の益々のご活躍を祈念しております。良い年をお迎えください。
Posted by 奥山 英二 at 2016年12月26日 17:17
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